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入江あき子の県議会日記

日々の活動や想いを綴ります。

季節の花の写真(ひまわり))

長寿社会のまちづくり 

7月22日(月)

参院選の結果に大いに落胆したが、また前を向いて進むしかない。
ということで、かねてからお願いしていた在宅医療を含む「地域包括ケア
システム」のモデル事業を学ぶため、柏市の豊四季台団地を訪れた。

この団地は旧住宅公団が東京オリンピックの昭和39年に建てたが、
現在、65歳以上の高齢者が40%と市内でも高齢化が著しい。
21年に柏市・東京大学・UR都市機構の三者で今後の超高齢化社会に
おけるまちづくりについて検討する研究会を発足し、
翌年22年5月には三者協定を締結。
医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスが一律的に提供され、
住み慣れた地域でいつまでも暮らすことができる社会を実現するため
豊四季台団地を舞台に具体的な取り組みがスタートした。

新しく建替えられた棟にある集会所でお話を伺った。
UR豊四季台団地1

柏市保健福祉部福祉政策室の松本室長が説明してくださったのだが、
「本当に室長さん?」というくらい若い男性でおそらく20代。
昨年、厚労省から赴任されたとのことだが、分かりやすくまとめた資料に
基づき、1時間近く実に熱心に話してくださった。

柏市での地域包括ケアシステムの具現化として3本の柱がある。
①地域のかかりつけ医が合理的に在宅医療に取り組めるシステムの日本
 モデルの実現
②サービス付き高齢者向け住宅と在宅医療を含めた24時間の在宅ケア
 システムを組み合わせた日本のモデルの実現
③地域の高齢者が地域内で就労するシステムを構築し、できるかぎり
 自立生活を維持(生きがい就労の創成)

このうちの①が東京大学高齢社会総合研究機構による在宅医療推進寄付
プロジェクトとして行われ、県の予算2億9千万円が使われている。
在宅医療については終末期を自宅で迎えたいと希望する人が6割を
締める一方で実際は8割が病院で息を引き取るという理想と現実の
ギャップがある。
また、その必要性は叫ばれる一方、在宅医療の推進はどこが担うべきか
根拠法がないなかで市町村としても手を付けづらいという現実がある。
そこで柏市は第5期介護保険事業計画において在宅医療の推進を位置づけ
介護保険事業と一体的に整備する方針を示した。
具体的には市が事務局となり、医師会をはじめとする関係者と話し合いを
進めることにし、以下5つのワーキンググループ(WG)を設置。
①医療WG 
 医師会を中心にWGを構成し、主治医・副主治医制度や病院との関係を
 議論
②連携WG 
 医師会、歯科医師会、薬剤師会、病院関係者、看護師、ケアマネ、
 地域包括支援センター等によるWGを構成し、多職種による連携に
 ついて議論する
③試行WG 
 主治医・副主治医制度や多職種連携について、具体的ケースに基づく
 試行と検証を行う
④10病院会議 
 柏市内の病院による会議を構成し、在宅医療のバックアップや
 退院調整について議論
⑤顔の見える関係会議 
 柏市の全在宅サービス関係者が一堂に会し、連携強化するための会議

何といっても、肝となるのは医師会との関係。
理念を共有し、協力体制をとることでようやくスタートラインに立てる。
県の予算で実施した在宅医療研修の成果はというと、23年度に
受講した医師5名が在宅医療を開始し、在宅療養支援診療所が
市内26ヶ所になり、翌年は12ヶ所増加。
現在、在宅医療を担うドクターは10名ほど。
試行WGでは、21症例の実績をあげているとのこと。

県内の市町村でもこのモデルに倣い、在宅医療に主体的に取り組んで
欲しいと思うモデル事業だ。

レクチャーを終え、実際の現場を案内していただく。
豊四季台団地2

新旧混在する団地の中を歩き、建設中の地域医療拠点に到着
建設中

医師会の建物に柏市の福祉政策室も入り、連携しながら在宅医療を
進めるとのこと。
建設中 医師会館

次に向かったのは、サービス付き高齢者向け住宅
サービス付き高齢者住宅
低層階には診療所はじめ24時間訪問看護他、地域包括支援センターや
子育て支援施設も入るそうだ。

ショッピングセンター
人がまばらなショッピングセンターもじき建替え予定とのこと

特養
偶然、特養の庭の手入れに向かう地域住民の方々とお話しできた。
ここも高齢者の生きがい就労の場の一つだ。

柏プロジェクトを長寿社会のまちづくりのお手本にと注目も集まっている。
待ったなしで進む超高齢化社会。
県内それぞれの自治体で主体的に取り組むべき時が来ている。

カテゴリ: 視察

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